ぼくたちと駐在さんの700日戦争

 

  
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※お試し版からの続きなので、いきなり12話です。



「加奈子〜〜、今、帰ったぞ〜〜」

「アラ、あなた。お帰りなさい。早かったのね?」

「聞いてくれ、加奈子!今日、ママチャリどもがなぁ〜〜、フォークリフトでな。いやぁ〜〜〜、笑いすぎて腹へった!メシにしてくれ!」

「ママチャリくん?そのママチャリくんから電話があったのよ?」

「・・・・・・ぁあ? なんて?」

「アナタからの伝言で、重機の取り締まりがあるから遅くなるって・・・・」

「んあ?」

「だから晩はいらないって・・・」

「そんな伝言しとらんぞ!?」

「え・・・だって・・・・ママチャリくんが」

「オマエは警察官の旦那より、高校生の言うことを信じるのか!?」

「アラ。人を職業で判断するのはよくないわ?」

「そういう問題じゃない!高校生は職業でもない!」

「・・・・あ。アナタ、ひょっとして妬いてるの?」

「バカを言うなーーーーーーー!!!」

「大きな声出さないで!愛が目を覚ましちゃうでしょ!?」

「う・・・・ぅぅ・・・・!」


そうです。もちろん、僕らもやられっぱなしってわけにはいきません。

特に、この駐在さんに負けるわけにはいきません。


「・・・クソおもしろくもない!メシだ、メシ!」

「それが・・・・」

「ないのか!?」

「ママチャリくんから電話があった直後に西条くんが来て・・・」

「食わせたのかっ!?」

「だって・・・せっかく作ったの、捨てるのももったいないし・・・・」

「くそぉ!よりによって西条なんかに・・・!」

「どうしましょ?カップラーメンでも食べる?」

「なんで西条は手料理で、旦那の俺がカップラーメンなんだ!?」

「だぁって〜、今日の晩御飯は腕によりかけたのよ? それをいらないなんておっしゃるから・・」

「いらないと言ったのは俺じゃないっ!!」

「だから〜。高校生相手に妬かないの!ネ?」

「妬いてないっっ!!」


嘘です。駐在さん、ああ見えて、こと加奈子さんについては見境がありません。

ぜったいヤキモチ入ってます。

なにしろあの美人妻ですから。無理ありません。


「・・・それにしても。あやつらの連携プレイは、末恐ろしいもんがあるな!」


いいえ。

こんなもんじゃありません。


”まいどどうも〜〜”

「アラ、カナリ屋さん?どうしたの?」

「あ〜〜、いえ、駐在さんが腹すかしてる頃だからラーメン持ってけって・・・」

「ひょっとして・・・ママチャリくんが?」

「はい!勘定は月末でけっこうですんで!」

la-men.jpg

「ほらぁ〜、アナタ。やっぱり思いやりあるじゃないの?」

「勘定とるって言ってただろーがぁっ!!」



 バトル開始です!





「チッキヒョ〜〜、おぼへてやがれ〜〜〜!! ズズ…」

「もぉー。食べるか怒るかどっちかにしたら?」

「そいじゃ、先に怒る!」

「アナタなら、そう言うと思ったわ・・・・。ほんっと大人げないんだから」

ほんっとに大人げありません。

大人げない大人はけっこういますが、問題は「大人げない警察官」なことです。

「だいたいどうしてフォークリフトなんか押してたの? 運動会かなんかの練習?」

「そんな競技あるわけないだろっ! ズズ…!」

「また食べながら怒るぅ〜〜〜!」

ようやく食べ終わる頃、駐在さんが思い出しました。

「・・・ん?そういや、見慣れない女子高生と一緒にいたな?」

「和美ちゃんじゃなくって?」

「ちがう」

「井上クンの妹さんじゃ?」

「ちがう」

「孝昭クンのお姉さんとか?」

「ちがう。だいたい孝昭はそこにいた」

「じゃーー、なんて言ったかしら?西条くんとつきあってた・・・竹内さん?」

「ちがう!クイズやってんじゃねーんだ!」

「なにも怒らなくったって・・・」

「ママチャリが連れてる女が当たるもんか!登校時と下校時で、つきあってる女がちがうようなヤツだぞ」

ひどい言われようです。

「あれは誰だっけなぁ〜〜〜〜・・・あ!」

思い出したようです。

「・・・確か、ケン坊のとこにいた!!」

「え? ケンちゃんのところ?」

「そーかそーか!こりゃ面白いことになってきた!」



・・・・もちろん、僕たちはそんな成り行きとは、知るはずもありませんから

「ね〜〜〜ね〜〜〜〜、キミ、名前なんてーの?いつからこっちいんの?」

孝昭くんの元手下どもは、歩く修学旅行「花ちゃん」に夢中です。当然と言えばあまりに当然。

「ウチ?ウチはね〜〜〜」

この女も女で、かわいこぶって!スケ番のクセに!

僕はどうしてか、それが面白くありません。

元親分の孝昭くんが、

「やめとけテメェら。その女は、名前聞くだけで有料なんだぜ?」

「「「え!?」」」

そうそう。ケーキセット1個分。

続けて孝昭くんが種明かし、

「・・・それに、その女は、俺らのダチの許嫁なんだ。すでに売約済み!」

「「「「えええええええ!?」」」」

そうなんです。

花ちゃんは、グレート井上くんの許嫁。

「じ、じゃぁ、なんで俺らフォークリフトなんか押したんだよ〜〜〜〜!?」

泣きが入る東海林ですが、

「テメェが免許持ってんの忘れてたからだっ!!」

その通り!




「あ、いらっしゃい!リーダー!」

───── 純喫茶ポプラ。

「的場。制服で来た時は、そのリーダーってのやめろって!人に聞かれたら困る」

「他に客いないから大丈夫ですよ」

「オマエんとこは、いつも客いないなぁ〜」

「ほっといてください。コーヒーですか?」

「いや。そうじゃなくってな、ケン坊、今度いつ来る?」

純喫茶ポプラで評判の「スイーツ」メニューは、実は駐在さんが、ケンちゃんのお菓子屋さんを紹介したのが始まり。

「メルヘンさんですか?毎週、金曜納品なんで、今晩いらっしゃいますよ?」

「だよな!確かそうだと思ったんだ♪」

「・・・・それが、なにかうれしいんですか?」



───── そんななりゆきは、ツユとも知らない僕たちでした。

「んもぉ〜〜!和菓子屋さん、閉まってしもたやないの!なにやっとんの!」

お姫様は例によってご機嫌ナナメです。と言うより、スケ番って、いつもご機嫌ナナメですが。

「いや、なにやってるって・・・」

あなたと一緒にフォークリフト押してました。

フォークリフト

その後は、京女に言いよる孝昭くんの元手下たちをふりほどくのにメチャメチャ手間がかかり、

結局、目的の和菓子屋さんに着いたのが午後7:30。

閉店から30も過ぎてしまっていたのでした。

「君があいつらに、いい顔してるから・・・」

「なにそれ!? ウチのせい言いはんの!?」

「少なくとも最後の30分は・・」

「あ!わかた!妬いてはんの?」

「えっ!?」

「わ〜〜、いややな〜〜〜、男のジェラシ〜〜!」

どっかで図星なような気もして、反論できません。

ようやっと、

「バ、バカ言え!だいたい君は井上の…!」

許嫁なのですが。

花ちゃんは、二人だけの時にその話を持ち出すと、なぜか機嫌が悪くなります。

「関係あらへんて!」

女心って複雑。

「ええか?ウチはわざわざA市から来とんの!お金かけて!な?」

「あー・・・うん」

それもそうだ、ということで、

「悪かった。コーヒーでもおごるよ」

「おごるぅ?」

「あーーーーー、えっと、・・・・おごらせてください。お願いします」

スケ番には対応ルールがたくさんあります。

「よしゃ」

和菓子屋さんから、純喫茶ポプラまでは、5分もありません。

ただし、問題はあります。

マスターが、あまり花ちゃんと面識がないことと

そしてもちろん、

そこに駐在さんがいる、ということ。

そしてそして…


───── 純喫茶ポプラ。

「ケン坊のヤツ、遅いな〜〜。なにやってやがんだ?」

「自分の店、閉めてからですからね。でも、もうすぐだと思いますよ?」

日本一凶暴な叔父が、今まさにそこへ向かっていたことです。


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■健忘のためのアラすじ ハッホ〜〜〜

花ちゃんが、ある日「和菓子屋へ連れて行け」と言いだしました。

「いいけど・・・?」

それはかまわないのですが、仲間にめっかると、和美ちゃんがいる手前、やっかいです。

そこで、学校の最寄駅とひとつずらして、自転車の二人乗りで連れて行くことを思いつきましたが、今度はその下心を母に見抜かれ、そうこうしているうちに列車時刻になってしまい、やむをえず原付で待ち合わせの駅まで迎えに行くことに。

原付では二人乗りできませんから、花ちゃん、当然激怒

「なに考えてはんの!?」

二人乗りできるバイクを持つ孝昭を呼び出しますが、孝昭は遠距離恋愛中のバナナちゃんに操を立てて、二人乗りを拒絶。

「しかたない・・・」

孝昭とバイクを交換して乗せて行くことにしましたが、

「速ぇ〜〜〜〜〜〜!!」

チャーリーが改造した加速装置のボタンを押したため、バイクのエンジンが壊れて停止してしまいます。

「なにやっとんのぉ〜〜〜〜!!」

「いやぁ〜〜〜、ポッチがあると押したくなるんだよ・・・」

「アホか!?」

チャーリーの工場まで押して行くことにしましたが、あまりに重すぎて花ちゃんがさらに激怒

孝昭が気をきかせ、チャーリーのところへ援軍を求めに行き、チャーリーは工場からフォークリフトを出動させました。

フォークリフト

しかし、そこへ駐在さんが現れて・・・

「免許あんのか?」

「ぅぅぅ・・・・・」

無免許のチャーリー。しかたなく、みんなでフォークリフトごと押す羽目に・・・・

「くそぉ〜〜!このままでは済ませてたまるか!」

というので、奥さんに「今晩のご飯はいらないそうです」という電話を勝手に入れたため

駐在さん激怒!

固く復讐を誓った駐在さん、

「そう言えば、あの娘・・・・」

花ちゃんがケンちゃんの親戚、ということを思い出し・・・

・・・なんだかんだで、シーンは純喫茶ポプラに移動。

長げ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ああ・・・今日は、あらすじだけで体力が尽きました・・・・泣

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明日こそ・・・!