<本日フィナーレ。←第70話からどうぞ>
小町は。
実は全部わかっていた。
考えてみれば、S工業の問題が勃発した時に
”わたし。見たんです”
そう言ってた・・・・・。
そこまで聴いて、僕はあせって、ジェミーに指示を出していて、
続きを聴いていなかったのは僕のほう。
S工業生を見たのですから、
僕たちもしっかり見られていたわけで。
小町は、僕より1枚も2枚も、3枚も上でした。
家にもどって、小町から受け取ったテープを再生してみましたが、
1曲目。
『開かずの踏切』
告白テープなどではなく、
なんのへんてつもない『氷の世界』でした。
「バカだな。僕は。なにを期待してたんだ?」
けれど、僕は、告白そのものは悔やみませんでした。
心のどこかでは、小町が本当に好きだったから。
僕ばかりでなく、
みんなが
小町の魅力に引き寄せられていたのは事実であり。
若干お尻にかたよっているヤツもいるものの・・・・。
「もしもし?久保?」
”モゥ~~~~~~~~~~”
「十兵衛はもういいからさ。教えてほしいことがあるんだ」。
”なんだ?”
「青年の家でさ。小町を追っかけて口説いたろ?」
”ああ、カセットLLか?”
「うん。そん時、小町なんて言ってた?」
”教えたろ?余計なことすんな、だよ。手厳しいなぁ。アイツ”
「そうか・・・・」
”アタシは未来に生きるんだってさ”
未来に・・・・
生きる・・・・か・・・・。
さすがあのお父さんの子だ・・・。
同じこと言ってる・・・・・。
夏休みが終わって。教室に小町の席はありませんでした。
彼女の新しい父親は、養蜂をやっているらしく、住所は点々とする、くらいのことを、
先生がごく事務的に伝え、わずかなざわめきだけで、
クラスの中の「小町の話題」は、終了しました。
それよりも、間近に控えた修学旅行のほうが
クラス全員にとって、重要だったのです。
僕は。
小町がいないのに、まるでなにごともなかったかのように、進む授業が
いたたまれませんでした。
ESSの発表は・・・。
小町抜きで行われ
シンシアという名コーチを招いた割合には、
たいした結果を生みませんでした。
アジト教室は?というと、
夏にもっと大きな事件がおきて(起こして)
西条くんがようやっと退院したこともあって
誰も、小町のことにはふれなくなっていました。
ここでも話題は修学旅行です。
あるいは、僕かグレート井上くんに気を使って
わざと避けていたのかも知れません。
修学旅行と言えば、
行き先が関西であったために、僕はアレックスと、向こうで落ち合う約束をとりつけていました。
しかし、その修学旅行にも。
小町はいません。
もはやこの学校のどこにも、小町がいた痕跡はありませんでしたが、
所用で、3年生の教室を訪ねた時、
3年生の女子トイレ前を通って
ここに・・・小町がいたんだ・・・・。
と。
それから・・・・・・・・・・・。
<第76話へ→>
▲目次へ
小町は。
実は全部わかっていた。
考えてみれば、S工業の問題が勃発した時に
”わたし。見たんです”
そう言ってた・・・・・。
そこまで聴いて、僕はあせって、ジェミーに指示を出していて、
続きを聴いていなかったのは僕のほう。
S工業生を見たのですから、
僕たちもしっかり見られていたわけで。
小町は、僕より1枚も2枚も、3枚も上でした。
家にもどって、小町から受け取ったテープを再生してみましたが、
1曲目。
『開かずの踏切』
告白テープなどではなく、
なんのへんてつもない『氷の世界』でした。
「バカだな。僕は。なにを期待してたんだ?」
けれど、僕は、告白そのものは悔やみませんでした。
心のどこかでは、小町が本当に好きだったから。
僕ばかりでなく、
みんなが
小町の魅力に引き寄せられていたのは事実であり。
若干お尻にかたよっているヤツもいるものの・・・・。
「もしもし?久保?」
”モゥ~~~~~~~~~~”
「十兵衛はもういいからさ。教えてほしいことがあるんだ」。
”なんだ?”
「青年の家でさ。小町を追っかけて口説いたろ?」
”ああ、カセットLLか?”
「うん。そん時、小町なんて言ってた?」
”教えたろ?余計なことすんな、だよ。手厳しいなぁ。アイツ”
「そうか・・・・」
”アタシは未来に生きるんだってさ”
未来に・・・・
生きる・・・・か・・・・。
さすがあのお父さんの子だ・・・。
同じこと言ってる・・・・・。
夏休みが終わって。教室に小町の席はありませんでした。
彼女の新しい父親は、養蜂をやっているらしく、住所は点々とする、くらいのことを、
先生がごく事務的に伝え、わずかなざわめきだけで、
クラスの中の「小町の話題」は、終了しました。
それよりも、間近に控えた修学旅行のほうが
クラス全員にとって、重要だったのです。
僕は。
小町がいないのに、まるでなにごともなかったかのように、進む授業が
いたたまれませんでした。
ESSの発表は・・・。
小町抜きで行われ
シンシアという名コーチを招いた割合には、
たいした結果を生みませんでした。
アジト教室は?というと、
夏にもっと大きな事件がおきて(起こして)
西条くんがようやっと退院したこともあって
誰も、小町のことにはふれなくなっていました。
ここでも話題は修学旅行です。
あるいは、僕かグレート井上くんに気を使って
わざと避けていたのかも知れません。
修学旅行と言えば、
行き先が関西であったために、僕はアレックスと、向こうで落ち合う約束をとりつけていました。
しかし、その修学旅行にも。
小町はいません。
もはやこの学校のどこにも、小町がいた痕跡はありませんでしたが、
所用で、3年生の教室を訪ねた時、
3年生の女子トイレ前を通って
ここに・・・小町がいたんだ・・・・。
と。
それから・・・・・・・・・・・。
<第76話へ→>
▲目次へ
- 関連記事
-
- 『チクリ小町のポーラスター』 第76話
- 『チクリ小町のポーラスター』 第75話
- 『チクリ小町のポーラスター』 第74話
続き気になる~~!!
1バンかな
なんか小町可哀想ですね
読めば読むほどせつないです(><)
教室にも学校にもESSにも小町ちゃんはいないけど、しっかりママチャリくんの心には小町ちゃんが残っているんだね。
こんなにも心に残してくれる人はなかなかいないんじゃないかな?
一生懸命生きる女性はきっと誰かの心に残るんでしょうね。
続きが気になって眠れません(>_<)
いよいよ本当にフィナーレなんですね…
切ないよぉ(´・ω・)
最終話まで行きたかったですが、この辺でおちます。
あ~~続き気になります・・・・
なるほど!!
ここで修学旅行の話につながる訳か~
全国各地を転々と
それは辛い。
私も小中高で7回引越ししました。『故郷』はありません。幼馴染もいません。
デモでも、小町ちゃん、幸せはどこにでもあるよ。
貴女なら絶対に見つけられる!
ガンバ!KOMATI!
ファイト!ままちゃり!
4話いっぺんに読んだ~
わ~ん やっと追いついた~
小町の告白
ママチャリの告白・・・
そうじゃないかと思ってたけど やっぱ小町
気づいてたんだなって
大事な人が居なくなると
ぽっかりとなにか
おおきな穴が ずっとついてまわって
シチュエーションが変わるたびに
ああいないんだ
あいつはもういないんだ
あいつがいたらたのしかったろーな
なんて思い出すんだけど
せつないくらい まわりは
今までどおりですよね~
ママチャリ~
さみしいぞぉぉぉぉぉ
罪な男じゃのぉ~
…お話の終わりが見えてきた~。
いないことに慣れてしまうのって寂しいですよね…。
切ないです
小町ちゃん…
がんばれー
一人の一生が終わってしまうようですね。この物語のおわりの苦しさは。
それから…………………?
なんだろ?
何だか終わるとアッサリして、何事もなかったように時間が流れてって…
何なんでしょうね?
靴の墓場、
花火盗人、
星のメドレー、
すもももももも、
チクリ小町・・・
せつない夏が終わろうとしているのですね・・・
Tomorrow will be happy!
それから・・・。どうなるんだ~~~。
小町 頭いいのにな。
あたらしい父のところでがんばっているのかな。
しあわせになっていたらいいな。
小町も、お父さんも、ままちゃりも。
小町は小町の未来を
皆は修学旅行という未来を見ているけど、
ママチャリはまだひきずってるわけで。
なんか悲しいです
一人いなくなっただけなのにぽっかり穴があいてて
姿探すママチャリがみてらんないよぉ
あ~もうすぐおわってしまう~!
カセットLLの副音声になにかはいってそう‥
すいません。もう、リタイアです。
一足お先に・・・・・・・・・・、
くろわっさんお疲れ様です。
途中はあまり好きになれなかった小町がだんだんと好きになっていけるいい話でした。
おやすみなさい・・・・・・・・・。
一人の人がいなくても世の中は何事もなかったように進む
でもその一人一人がいないと世の中は創れない
なにが書きたいのかわかんなくなっちゃったんですけど
小町が居たことはみんなわすれないよ~(´∀`)
続きが気になります
全国を転々とですか
転校したあとの痕跡ってなくなってしまうものなのでしょうか?
悲しいです
泣けてきました
小町ちゃんは全部知ってたんですね。
「未来に生きる」・・・前向きだな。
私なら絶対、無理。
小町ちゃんに幸せな未来が訪れますように・・・
それから・・・
う~ん気になるようぉぉ
ずいぶんとお久しぶりに書き込みます。
このお話。好きです。
プロポーズはテノールで以来。泣きそうです。
切ないねぇ。
けど、ママチャリも心移りが・・・。
本当に、小町、いや理恵ちゃんはいい子でしたね・・・。
終わるまで寝ませんよ~(笑)
そこにいたコトが消えちゃうって どんな気持ちなんでしょうね(ρ_;)
私は転校経験もないし、転校した友達もいないので気持ちはわからないけど、
でも 切ないです。
本当にこんな青春を過ごしたのだとしたら…
スゲー羨ましい!!
小町理恵ちゃんはちゃんと、クラスにいたのにすぐに忘れられていくなんてぇ・・・。
新しいお父さんが養蜂農家だなんて、これから小町理恵ちゃんは新しい家族と、全国を転々とする生活をおくるのかぁ・・・?・・
それともいきなりAmericann???
やっぱりお父さんの子供ってとこなんでしょうか・・・・・。
しかし、人が居なくなるとそういうものですよねぇ~。『未来へ生きる』為に・・・・。
そしてママチャリくんは、『女の路をいろは坂』『悪戯の路だけ一直線』
あはは。全部分かってた。
なるほど~
未来に生きるって言い切れるってすごいわぁ。
小町ちゃん、さすがさっきのお父さんの子供ですね。
私も1年ほど前にクラスから2人転校生がでたんですが、
ほんとにあっけなかったです。
そういうものなのかなぁ…
小町転校ですか…。
僕は転校したこともないし、友達が転校したときもかなりちいさいころだったので、あまり覚えていません。
しかし、こんな濃い付き合いをしていた友達が転校してしまうのは、辛いことだと思います。
ママチャリがんばってください。
転校って悲しいものですね
今までちゃんと存在していたのに
いなくなってしまうとそれが
あたりまえになってしまう…
当事者にとっては大きなことでも、
世の中は何事もなかったように回り続けるんですよね。。。
いなくなったのに
今までとは
ちがう状況なのに
今までどおりに
過ぎていく
時の流れって、
ある意味、ほんと残酷ですよね。
でも、時が流れるってことが、
心を慰めるってことがあるのも確か。
みんなきっと、心の底にそういうものをいっぱい抱えて、
毎日を生きてるのかもしれませんね。