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第2話 バター騒動(2)
翌朝、僕たちは例によって駐在所を避けるために、回り道の急な坂を登らなくてはなりませんでした。
それにしても、高校生にして、すでに警察を避けて通るって・・・・。
人生にモワモワと暗雲がたちこめる気分が、さらにペダルを重くしておりました。
なにしろ「バター付き」の挑戦状です。よりによって・・・。
言うまでもなく、バターは黒塗り部分だけに塗られているわけで、その目的は、素人目にも明確。
そこだけ「シミ」・・・・・。
それが全ページ・・・・。西条・・・・・。
幸いにして、その朝、駐在さんと会うことはありませんでした。
しかし、あの駐在さんが、そのままなにもしない、というのは考えにくかったので、僕たちはさらに次の策をねっておりました。
予想は当たりました。
それは全授業が終わり、下校する時のことです。
ところで、僕の自転車がママチャリであることは、この戦いの前哨戦『俺たちは風』で書いた通りなのですが、覚えていらっしゃるでしょうか?
このために、僕は最後まで駐在さんから「ママチャリ」と呼ばれることになったのですが、当時の男子生徒の大半は、変速スポーツ車に乗っておりましたから、そういう意味ではちょっと変わっていました。
自転車を置く駐輪場は、特定の場所指定はなかったのですが、登校の時のグループ単位で停めていくため、男子と女子が奇麗に分かれていまして、それぞれ「男子置き場」「女子置き場」と呼ばれていました。
さて、部活も終え、友人と2人で下校しようとすると・・・
自転車がない。
WHY?
「なぁ、今日、自転車で登校したよな?」
「ほかに手段ないだろ?」
盗まれたのか?しかし、なぜ、とりたてて奇麗でもない、しかもママチャリが?
と、自転車置き場を見回すと、ありました。
なぜか、女子置き場にポツンと、僕のママチャリ。
?????
すると友人。
「おい、荷台になんか積んであるけど」。
ほんとだ。なんだろう?
と、自転車にかけよりますと・・・・。
なんと。それは『○○ファン』の束!
4冊ほどが、荷造り紐で、ガッチリと荷台に結ばれています。
やられた!!
しかもそれは女子置き場。まわりのほとんどの自転車がない、ということは、まわりの女子のほとんどがそれを目撃した、ということ???
僕は顔面蒼白。クラクラしました。
「と、とにかくはずさないと!」
「そ、そうだな、まだ女子が来るからな!」
ところが。ゴム紐と違って、荷造り紐のとけないこと。相当にガッツリ結ばれているのです。
その間にも、ちょくちょくと女子達が自転車をとりに来るものですから、その都度、僕たちは、実に不自然な姿勢で荷台のエロ雑誌をかくすはめになりました。
「くそ~。とけねーーーーー!」
「駐在だな」
「やるもんだなぁ・・・」
感心してる場合じゃありません。
と、その時、ちょうど同級生の女子2名が、やはり自転車をとりにきて、僕たちに声をかけてきました。
「あれ?なにやってんの?」
げ。。。
「な、なんでもねーよ!あっちいけよ!」
「あ。。アヤシ~~」
いつもはこっちから近寄りたい女子も、この時ばかりは違います。
「いいから、こっちくるなよ。さようなら。明日また会おうね!」
「なにかかくしてるゥ〜」
「かかか、かくしてねーって!あ、愛してるからコッチ来るなっ!また明日。ね!ね!」
ますます近づいてくる女子たち!絶対絶命!
こんなの見られたら、明日から学校に来れません。普通のエロ本ならともかくなんてったって「○○ファン」。そりゃ表紙からして違います。僕たちはガードを固めました。
しかし
「ナニかくしてん・・・・・・・・・・」
目撃。

あゝ、お母さん。
今日という日まで僕を育ててくださってありがとうございました。僕の人生は、今終わります。
せめて僕の葬式には、西条はぜったいよばないでください・・・・。
(ボヘミアン・ラプソディーより)
「サイッッッテ━━━━━━━!!!」
「ちがうんだ!これは・・・これ・・・・は・・・・!」
女子たちは逃げるように去っていきました。
「ちがうんだよー」 だよー・・・・ だよー・・・・ だよー・・・・ だよー
僕の声は、むなしく自転車置き場にこだまするのでした。
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翌朝、僕たちは例によって駐在所を避けるために、回り道の急な坂を登らなくてはなりませんでした。
それにしても、高校生にして、すでに警察を避けて通るって・・・・。
人生にモワモワと暗雲がたちこめる気分が、さらにペダルを重くしておりました。
なにしろ「バター付き」の挑戦状です。よりによって・・・。
言うまでもなく、バターは黒塗り部分だけに塗られているわけで、その目的は、素人目にも明確。
そこだけ「シミ」・・・・・。
それが全ページ・・・・。西条・・・・・。
幸いにして、その朝、駐在さんと会うことはありませんでした。
しかし、あの駐在さんが、そのままなにもしない、というのは考えにくかったので、僕たちはさらに次の策をねっておりました。
予想は当たりました。
それは全授業が終わり、下校する時のことです。
ところで、僕の自転車がママチャリであることは、この戦いの前哨戦『俺たちは風』で書いた通りなのですが、覚えていらっしゃるでしょうか?
このために、僕は最後まで駐在さんから「ママチャリ」と呼ばれることになったのですが、当時の男子生徒の大半は、変速スポーツ車に乗っておりましたから、そういう意味ではちょっと変わっていました。
自転車を置く駐輪場は、特定の場所指定はなかったのですが、登校の時のグループ単位で停めていくため、男子と女子が奇麗に分かれていまして、それぞれ「男子置き場」「女子置き場」と呼ばれていました。
さて、部活も終え、友人と2人で下校しようとすると・・・
自転車がない。
WHY?
「なぁ、今日、自転車で登校したよな?」
「ほかに手段ないだろ?」
盗まれたのか?しかし、なぜ、とりたてて奇麗でもない、しかもママチャリが?
と、自転車置き場を見回すと、ありました。
なぜか、女子置き場にポツンと、僕のママチャリ。
?????
すると友人。
「おい、荷台になんか積んであるけど」。
ほんとだ。なんだろう?
と、自転車にかけよりますと・・・・。
なんと。それは『○○ファン』の束!
4冊ほどが、荷造り紐で、ガッチリと荷台に結ばれています。
やられた!!
しかもそれは女子置き場。まわりのほとんどの自転車がない、ということは、まわりの女子のほとんどがそれを目撃した、ということ???
僕は顔面蒼白。クラクラしました。
「と、とにかくはずさないと!」
「そ、そうだな、まだ女子が来るからな!」
ところが。ゴム紐と違って、荷造り紐のとけないこと。相当にガッツリ結ばれているのです。
その間にも、ちょくちょくと女子達が自転車をとりに来るものですから、その都度、僕たちは、実に不自然な姿勢で荷台のエロ雑誌をかくすはめになりました。
「くそ~。とけねーーーーー!」
「駐在だな」
「やるもんだなぁ・・・」
感心してる場合じゃありません。
と、その時、ちょうど同級生の女子2名が、やはり自転車をとりにきて、僕たちに声をかけてきました。
「あれ?なにやってんの?」
げ。。。
「な、なんでもねーよ!あっちいけよ!」
「あ。。アヤシ~~」
いつもはこっちから近寄りたい女子も、この時ばかりは違います。
「いいから、こっちくるなよ。さようなら。明日また会おうね!」
「なにかかくしてるゥ〜」
「かかか、かくしてねーって!あ、愛してるからコッチ来るなっ!また明日。ね!ね!」
ますます近づいてくる女子たち!絶対絶命!
こんなの見られたら、明日から学校に来れません。普通のエロ本ならともかくなんてったって「○○ファン」。そりゃ表紙からして違います。僕たちはガードを固めました。
しかし
「ナニかくしてん・・・・・・・・・・」
目撃。

あゝ、お母さん。
今日という日まで僕を育ててくださってありがとうございました。僕の人生は、今終わります。
せめて僕の葬式には、西条はぜったいよばないでください・・・・。
(ボヘミアン・ラプソディーより)
「サイッッッテ━━━━━━━!!!」
「ちがうんだ!これは・・・これ・・・・は・・・・!」
女子たちは逃げるように去っていきました。
「ちがうんだよー」 だよー・・・・ だよー・・・・ だよー・・・・ だよー
僕の声は、むなしく自転車置き場にこだまするのでした。
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かわいそう・・
駐在さん、そこまでしなくても・・・・
昔の文読んでて、誰もコメントしてないのみつけた!!→それにぼくがコメントする→いっちばーーーーーん!!
リクエスト権ゲット!!!
駐在すげー
ってか駐在もこの嫌がらせやってる途中見つかったら洒落にならんのによくやるな・・・
「○○ファン」「FM fan」は、買ってなかったけど・・・「MUSIC LIFE」を買ってました。
懐かしい~
Game Over・・・。
駐在・・・
大人げねぇ-+笑
かわいそ--。。
でも、笑えます□■
駐在さん怖い
絶対絶命→絶体絶命
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エロ本の件面白いです。
友達同士でよくこういう悪戯をやってましたが、警察官がやる?
続き楽しみです。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
先月、「学校中の掲示物すべてに担任のH(担当は理科)の悪口を書こうとした。
7枚目くらいだっただろうか。ふと後ろを見ると・・・・後ろにはそいつがいた。
ママチャリのように終わった・・・と思った。